D級コーチ養成講習会(1)発育発達・育成の全体像 [サッカーチームコーチ]
最初に、試験問題が明示されました。
「発育発達を考え、成長期にあるこどもたち(ゴールデンエイジ)の指導で、どのようなことを心がけますか?」
まず、ゴールデンエイジという年代の説明のために、スキャモンの発育発達曲線の図を使って、発育発達について、詳しい解説がありました。覚えるために、私もマウスで図を書きましたよ!
リンパ型は免疫機能能力です。
神経型は6歳ぐらいまでにほぼ発達する、とのことです。幼児期の活動の重要性を言われました。
成長の個人差はあるものの、大体8~9歳ぐらいがプレゴールデンエイジの期間で、スポーツの基礎づくりが多面的であればあるほど、後に専門的技術を覚えるのがはやい。
そして、9~12,13歳頃が、ゴールデンエイジ、といわれる時期で人生の中で体の動かし方について「即座の習得」がしやすい時期なんですって!でも、その後のポストゴールデンエイジで、クラムジーといって、一時的に今までできたことが急にできなくなる時期が訪れたりするので、コーチは、そのような特性を理解して
「何で今までできたことが出来なくなったんだ。お前さぼってるだろ」
とか言うのはもってのほか。その子の成長と特性をよくみて、その時に必要な指導をするよう心掛ける。
「一貫指導の重要性 ~長期的視野に立った育成~」が、最初の質問に対する、大きな答えのようです。
<成長期にあるこどもたちの指導>
として、次のことが書かれていました。
人間の器官/機能の発達速度は一様ではない
→ある課題に対して、吸収しやすい時期としにくい時期とがある
→最も吸収しやすい時期にその課題を与えていく
目先の勝負に目を奪われて将来の大きな成長の可能性を阻害してはならない
→後の発達の妨げになるものを取り除いてあげる
ということが書かれてました。
グループワーク内で話しあった、最初の質問に対する答えとしては
(1)選手ひとりひとりの個人差を理解する
(2)大人になるまでの全体の中での今の位置付けを意識する
(3)指導はリレーだ。次の指導者へバトンを渡すまでのひとりであることをコーチとして意識する
この辺が、発育発達を考えた上でのメンバーでの結論でした。
また、この講義では、メンタルの育成も少しふれていました。(詳しくは後の講義でじっくり...)
クリエイティブでたくましい選手の育成 様々な局面で「自立した判断」ができる選手の育成のお話しもありました。
サッカーは、ピッチ上で自分たちで問題解決するスポーツですので、コーチの態度として次の3つを示されました
・自分で考えさせる
・成功と失敗を繰り返させる
・先に答えを与えない(ヒントは与えるが先に答えは与えない)
実際、夕方の実技の際は、上記の3つを、いやというほど味わいさせられました。
最後に、グループワークの発表後、講師の先生が
「なぜゴールデンエイジなのか?」
という点で補足を加えました。
ゴールデンエイジは、プレゴールデンエイジの習得の上に成り立つ。プレゴールデンエイジの頃から、色々な動きづくりを実施して、神経型に様々な刺激を与えていく。
年齢にあったトレーニングプランを立てていく。
というお話をされていました。
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