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D級コーチ養成講習会(6)実技で心に残ったこと [サッカーチームコーチ]

今回のD級コーチ講習会、何がよかったかって、実技です。生きた講習でしたね~。
一流の指導者に声をかけて指導してもらえる、講習費用のほとんどは、ここに価値があると思っています。
テキストに載ってる内容もきちんとしてるんだけど、これは、読めば分かる、って内容です。既知の内容が多かったし。

それよりも、私が一番、はっとした実技はですね...

ドリブルの練習なのですが、コーンを正三角形に置いて、その2つのコーンを頂点とする反対側3か所に、プレイヤーの列を配置します。
そして、同時に笛を鳴らして、コーン2つをまわるようにドリブルをしていきます。

最初は、同時にスタートして、回る向きも時計回りだとか同じ向きに決めて、プレイヤー3名がぶつからないようにします。

慣れてきたら、回る向きを好きにするだとか、スタートをバラバラにするだとか、スピードをあげるとか、、、要するにわざとカオス状態を作りだします。

そうすると、最初はうまくドリブルできていたのが、人とぶつかったりして、うまくいかなくなってきます。

そこで、指導者はフリーズ(一旦停止)を入れて、プレイヤーに問いかけます。

「どうしたらうまくドリブルできるかな?」

プレイヤーからは
「まわりをよく見る」
といった声があがります。

この練習は、このような経験を通して、選手の内面「まわりをよく見る」という気付きを起こさせることを意図しています。

指導者はよく選手に
「まわりをもっとよく見ろ」
と言いますが、(実際、私もそう言っていることが多いと思います)
指導者が何度も口にしても理解してもらえない内容を、ひとつの練習、プレイヤーの気付きを通して、"百聞は一見にしかず”という経験から、まわりをよく見る意味を体感させます。

Rコーチはそれを「オーガナイズ」と言っていました。
テキストには
「ゲームの中で生じた課題をトレーニングの中に盛り込み、たくさんプレーすることで改善していくための方法を作り出す」
という解説が書いていました。

私はちょっとオタクというかマニアックなところがあるので、こういう準備したトレーニングがピタッと選手にマッチして、選手の成長が目に見えて感じられるようなことがあると、痺れてしまう(いい意味で)ので、審判の勉強に当ててる時間を、もう少しコーチとしての勉強に当てようかな、と思いました。
いつも常には難しいので、そういう機会がある時とか、夏休みに集中的に、とか。


結局、何に感心したのか、というと、
うまく仕組まれたトレーニングというのは、口うるさいおかんの3回の説教を、1度の体験と気付きで選手に内在化させる、ということです。
私は口うるさいおかんではあるものの、一応、情報工学の専門家でシステム設計の経験もあるので、うまくできたトレーニングというのは、上質のシステムとしてそれだけでリスペクトの対象となるのですよ。

まぁ、温かいコミュニケーションのひとつとして、粘り強く言い聞かせることも大切なので、スマートなトレーニングが全てとは言いませんが、ただ、D級講習のRコーチは、すごい経験とスキルをお持ちなので、シンプルなトレーニングの中に重要な意味が含まれていて、それが私にとっては目からうろこの体験でした。

Rコーチの技、もっと盗みたかったなぁ、と思えたD級コーチ養成講習会だったのでした。


2018-05-22 23:22  nice!(0) 
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